6月15日(金)の12時〜15時、次の5つのワークショップを開催します。
どの企画も、家族に関する支援や研究に、さまざまな立場や領域からのアプローチを試みる内容になっています。みなさま、ふるってご参加ください。
このワークショップは、家族相談士・家族心理士の研修ポイントとなります。また、ワークショップと大会記念講演の両方に参加されることで、臨床心理士の研修ポイントとして申請いたします(どちらか一方だけの参加では臨床心理士の研修ポイントにはなりません)。
1.治療的システムをカップル言語連想(CWA)で!
―主訴をめぐるコラボレーティヴな連想の流れを体験してみましょう―
:十島 擁蔵(志學館大学大学院)
:片平 眞理(志學館大学大学院)
カップル言語連想(CWA)とは、夫婦、親子、あるいはクライエントとセラピストなど二人の間にで行なわれる言語連想のことです。まるで禅問答でもするかのように、極限まで冗長さを切り詰めた、単語で交わす会話と考えてもいいでしょう。
一瞬一瞬連想をつなぎながら、全体的な流れが構築されていきます。そこに自ずから構造的カップリングとデカップリングが生まれ、問題に関連した連想が展開されてゆきます。
とても単純にみえますが、発想の背景には、オートポイエーシス理論や無知のアプローチがあります。
2.軽度発達障害をもつ子の家族支援 ―ペアレント・トレーニングプログラムから―
:藤井 和子(まめの木クリニック)
発達障害を持つ子どもたちは養育の難しい子どもたちです。親は対応に苦慮し、思うようにいかない育児は、時に虐待になりかねません。彼らのもつ行動特性ゆえに親子間のみならず、集団生活・仲間関係で失敗経験の連続、その結果、親も子も自己価値感や自尊心の低下を招き行動・情緒面の二次障害をきたします。
これらを出来る限り回避できるように、日常生活がよりスムーズに過ごせるように具体的な対処法を提供するプログラムを中心に講じたいと思います。
3.統合的夫婦療法 ―合同夫婦面接の面白さと難しさ―
:野末 武義(明治学院大学)
夫婦の問題を理解し効果的な援助を行うためには、@個人としての夫と妻、A夫婦の相互影響関係、B多世代家族過程、Cジェンダーの問題、などを統合的に理解し介入する必要があります。このワークショップでは、そうした基本的な枠組みを提示し、実際の夫婦合同面接ではどのようなことが起こり、セラピストは何を体験するかを、応答構成を用いて学びます。
4.グレゴリー・ベイトソンの軌跡 ―家族療法の基礎理論入門―
:生田 倫子(武蔵野大学)
本大会では、メアリー・キャサリン・ベイトソン女史を招聘し、現代社会における枠組みにおいてグレゴリー・ベイトソン理論を再構築する趣旨の大会講演が行われる。本ワークショップは、その理解の一助になればという趣旨で企画された。
家族療法は、グレゴリー・ベイトソンによる統合失調症の患者とその家族のコミュニケーション研究から端を発した。また、メイシー会議からのシステム論(サイバネティックス理論)、その下位概念としての情報概念の理解を通して、家族療法の基礎理論と言えるシステミックな理解や対人コミュニケーション理論が精緻された。
本ワークショップでは、グレゴリー・ベイトソンによって生み出された膨大な思考の中から、特に家族療法の基礎となった理論について、人生の軌跡と人物像とを関連付けながら「絡めて」紹介したい。
5.ブリーフセラピーによるコンサルテーション −面接構造のない場面での援助―
吉田 克彦(平塚市子ども教育相談センター)
椎野 睦(大妻女子大学)
現在、家族療法家をはじめとする心理臨床家のフィールドは面接室を離れ、あらゆる場面に広がっています。一方で、面接構造が確立できない場面での援助活動には戸惑いと不安を抱いている臨床家も多いのではないでしょうか。
このワークショップでは、短期/家族療法の視点から、様々な場面において柔軟に活用できるアプローチを考えていきます。短期/家族療法の基礎理論を学ぶとともに、事例を通じてブリーフ・コンサルテーションの見立てと介入について、基本から学びます。
1.振り込み用紙に、第一希望・第二希望を明記して頂き、大会参加費とともに2月24日(金)までにお振り込み下さい。必ず第二希望までご記入下さい。なお、振り込まれた諸費用は、理由如何に関わらず返金は致しませんので、あらかじめご了承下さい。
2.お振り込みを確認次第、折り返し、「ワークショップ受講申込者へのお知らせ」をはがきにて、受講いただくワークショップをご連絡いたします。
3.各講座には、定員があります。先着順で決めさせて頂きますので、定員を超過した場合、第二希望におまわりいただくこともあります。なお、第二希望が明記されていない方で、第一希望の先着に漏れた場合は、こちら側で割り振らせて頂きます。
大会に関するお問い合わせ
日本家族心理学会第24回大会準備委員会事務局
〒141-8602 東京都品川区大崎4-2-16
立正大学心理学部 若島研究室内
Tel・FAX:03-5487-3277
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